HaTaキャリ 仕事と子育てを両立させて働きながら、将来のキャリアについて考え始めた女性①

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HaTaキャリ 仕事と子育てを両立させて働きながら、将来のキャリアについて考え始めた女性①

働きたいあなたへのヒント HaTaキャリ シリーズ8 第1回(2021年5月配信)

働きたいあなたへのヒント HaTaキャリ シリーズ8 第1回(2021年5月配信)

☆シリーズ8 仕事と子育てを両立させて働きながら、将来のキャリアについて考え始めた女性。


芝田英子さん(仮名)41歳 女性 家族:夫43歳(会社員)長男5歳 長女3歳 義母同居 

コールセンター(派遣)で働きながら、今後の生活設計や自らの仕事についても考え始めました。


2年前にキャリアコンサルタントの所に再就職の相談に来ていた芝田さん。その後、職業訓練を受講してから、派遣会社に登録してコールセンターで働き始めました。家族の理解や協力もあって、仕事と家事や子育てとの両立(ワークライフバランス)を保ちながら働いていたのですが、下の子供が幼稚園に入ったのを機に、生活設計や自らのキャリアについて考え始めました。そして、芝田さんは派遣契約を更新するか転職するか迷い、キャリアコンサルタントの所に相談に来ました。

※リアリティのある内容にするため複数の人物やケースをモデルにしていますが、登場人物、場面設定、職業、本文の会話や内容等はテーマの趣旨の範囲で変更、修正、脚色しています。


CC=キャリアコンサルタント

「芝田さん、前にお会いしたのがおよそ2年前でしょうか。確か、再就職のことで、こちらに何度かご相談に来られてから、その後職業訓練に通われて、訓練が終わってから派遣のお仕事が決まったとご連絡いただいていましたね。今日は転職のご相談とのことですが、お話しやすいところからお話しください。」


芝田さん

「ええ、その節はどうもお世話になりました。私、おととし再就職のご相談にうかがった後、職業訓練を4か月ほど受けまして、その後派遣会社に登録して、今もコールセンターで働いているんです。半年ごとの更新でもう1年以上になります。実は、派遣会社の担当の方にはお世話になっているのに申し訳ないのですが。次の更新はしないで別の仕事をしたいと思うようになりまして…。」


CC

「別の仕事をしたいと思うようになった…。確か芝田さんは小さなお子さんがいらっしゃって、ワークライフバランスを大事にして働きたいとおしゃっていましたね。職業訓練は、確か医療事務のクラスだったと思いますが、働く時間の都合がつきやすいからということで派遣登録されて、コールセンターのお仕事を紹介されたのでしたね。コールセンターのお仕事はいかがですか?」


芝田さん

「はい、私は昼間のシフトにしてもらっていたので、その点は家事や子育てとの両立はしやすかったです。職場に女性も多くて、私と同じようにお子さんのいる方もいました。私の担当は通販の注文の電話受付で、注文内容をパソコン端末にタッチパネルで入力するだけなんですけど、簡単な仕事です。電話して来られるのがご高齢の方が多いので、最初はちゃんとわかってお話しされているのか戸惑うこともありましたけど、ゆっくり説明しながらすればいいので、初めての仕事でしたけどすぐに慣れました。家事や子供との時間も取れるので、その点はありがたいのですが…。」


CC

「芝田さんは、今、家事やお子さんとの時間も取れるとおっしゃいましたけど、家事や子育てとお仕事の両立の方はいかがですか?」


芝田さん

「そうですね、最初半年くらいはちょっと大変でしたけど、だんだんと夫や義母も手伝ってくれることが多くなってきて、もう1年以上やっていますから、今は大分慣れましたね。でも、いろいろと家のことをやっていると、なかなか自分の時間は取れないですけど…。」 

《ご参考》家事・家庭のマネジメントの分担(夫婦回答計)

《ご参考》家事・家庭のマネジメントの分担(夫婦回答計)

内閣府 男女共同参画局 「令和2年版男女共同参画白書」 図6 より

☞上図に掲げた選択肢について、「あなたがたご夫婦で、次のようなことを行うのはどちらですか」という質問に対する回答。


※日々の家事をマネジメントする責任や日々の家庭生活を滞りなく送ることが出来るようにする責任は妻が多くを担っていると言えます。


CC

「ご自分の時間が取れない?派遣のお仕事で、ワークライフバランスも保ちながら働いておられるけれど、ご自分の時間が取れないので他のお仕事に転職したいとお考えなのでしょうか?派遣会社に相談して、次の更新の時に別の仕事を紹介してもらうことは考えておられないのですか?」


芝田さん

「そうですね、それも考えてはいるんですけど、今の世の中の状況では派遣の仕事も少ないみたいですし、私のように小さい子がいると、なかなかいいお仕事はないでしょう。」


CC

「そうですね、確かに今は求人も全体的には減っていますが、職種によっては求人が増えている所もありますよ。芝田さんは、家事や子育てもしっかりしながらお仕事にも慣れてきて、ご主人やお義母様の協力もあって、ワークライフバランスも大切にしていらっしゃる。ただ、今度の派遣契約の更新はどうしようかと迷っておられるんですね…。芝田さんは、これからどのような働き方やお仕事を考えていらっしゃるのか、もう少し詳しく聴かせていただけますか?」


芝田さん

「うーん、そうですね、今のような世の中の状況でお仕事があるというのはありがたいことなのでしょうけど、これから先のことを考えると、もっとしっかりと働いた方が良いのかなと思うようになりまして…。」


CC

「ご自身のための時間も作りながら、働く時間や仕事の内容をもっとしっかりとしたいということでしょうか?」


芝田さん

「ええ、最近は主人も在宅とか時差出勤とかで、残業も減って家にいてくれることが増えたので、家事も手伝ってくれたり子供の面倒も見てくれたりするようになったんですけど、これから先の家族のことを考えると、私ももっと働いて収入を増やした方が良いのかなと思いまして。」


CC

「今のようなご時勢の中で、これからのご家族の生活を考えて、世帯の収入を増やすためにしっかりと働きたいということでしょうか?そうすると、今はご主人の扶養になっておられるということですが、扶養の範囲を超えて働いて収入を得ることもお考えなんですか?」


芝田さん

「うーん、そこはどっちがいいのか…。でも、最近、ニュースとかでこれから会社の倒産とか失業とか増えそうだと言われているじゃないですか。主人の会社は今のところ大丈夫みたいですけど、残業がなくなったりして家にいてくれる時間が増えたのは良いんですけど、正直に言ってこの1年くらいで主人の方の収入は減ったんですね…。」


CC

「ご主人の収入が減ったことで、家計の収入を増やすために転職をお考えなのでしょうか?何か、ご自分の時間でできるテレワークとか?」

《ご参考》「コロナ禍の中での企業選びの軸の変化」調査(年代別 複数回答可)

《ご参考》「コロナ禍の中での企業選びの軸の変化」調査(年代別 複数回答可)

エン転職1万人アンケート(2021年2月)エン・ジャパンより

Q.コロナ禍で、企業選びの軸について特に何を重視するように変わりましたか?


※コロナ禍の影響で、企業選びの軸として特に重視するようになった事は「希望の働き方(テレワーク・副業など)ができるか」「企業・事業に将来性があるか」「勤務時間、休日休暇、勤務地が希望に合うか」が上位となっています。


芝田さん

「うーん、それもありますけど、それだけじゃあないんです。」


CC

「それだけじゃない?」


芝田さん

「ええ、実は最近、職業訓練の時の友人と会ったんですけど、彼女の話を聴いていてすごく刺激を受けたというか、私ももっとがんばろうと思ったんです…。」


つづく


次回予告

芝田さんは、これからの働き方や転職について考えるきっかけとなった友人の話しをキャリアコンサルタントにします。その中で、自分自身の仕事について振り返り、今後の生活設計やワークライフバランスと自分の希望する働き方やキャリアとの折り合いについて、キャリアコンサルタントと共に考えて行きます。


以上

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