再就職・キャリア再出発の壁
産休や育休から元の職場に復職しようとする人。
出産や子育てを理由にいったん仕事を辞めたけれど再就職を考え始めた人。
ブランクからの復帰や再出発には不安も大きいでしょう。
仕事環境の変化が早い中で、以前と同じように働けるだろうか。
職場の人に受け入れてもらえるだろうか。
自分の仕事のスキルが落ちていないだろうか。
仕事復帰への期待の反面、不安もつきないかもしれません。
「マミートラック」とは?
マミートラックという言葉があります。
母(マミー)と陸上競技のコース(トラック)を合わせた造語です。
その意味は本来、女性が仕事と子育てを両立しながらキャリアアップしていく道筋のことです。
ところが、実際には産休や育休から復帰した女性が、職場での立場、役割、仕事内容などが変わって、希望する働き方が難しくなることがあります。
例えば、出産を機に正規雇用から非正規雇用に変わる人がいます。
復職しても職種や担当業務が変わる場合もあります。
昇進が遅れる人もいます。
今までの経験やキャリアは手放さないといけないのかと悩む人もいます。
数年後の自分を描き、諦めないこと
新しい職場の上司から「君はこの仕事の経験があるの?」とほめられた人がいます。
販売職を辞めて、土日が休めるという理由で事務職として再就職した人です。
毎晩わずかな時間に仕事に必要な勉強を続けていたのです。
仕事のスキルを身につけるために職業訓練を受ける人もいます。
パート勤務や担当変更も今はやむを得ないと割り切って、自分の役割に向き合う人もいます。
いかに具体的な努力や工夫をして周りに認めてもらえるような働き方をするかがとても大切だと思います。
キャリアは一足飛びにつくれるものではありません。
山や谷や回り道もあります。
自分はもっとできるのにとか、もっと頑張らなければいけないという思いはいったん横に置きましょう。
数年後、どんな自分でいたいのか、考えてみましょう。
すぐに答えが出なくてもいいのです。
自分のキャリアをあきらめずに。
キャリアコンサルタント 福積千佳子