荷物の再配達を減らそう 伊予市「置き配バッグ」無料配布へ

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荷物の再配達を減らそう 伊予市「置き配バッグ」無料配布へ

二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ宣言」

二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ宣言」

宅配業者による荷物の再配達を減らそうと、愛媛県伊予市は住民の不在時でも自宅前に荷物を配達できる「置き配バッグ」を希望する市民に無料で配布する取り組みを始めます。


2050年までに二酸化炭素排出量の実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ宣言」を表明している伊予市では、宅配業者による荷物の再配達を減らすことで二酸化炭素の排出量を削減しようと、希望する市民2000人に「置き配バッグ」を無料で配布します。


「置き配バッグ」は折りたたみ式で最大容量は57リットルあり、宅配で使われる一般的な段ボールが収納できる大きさだということです。


盗難防止のため、南京錠で鍵をかけることもでき、デザインは伊予市在住の自然画家、「絵美さん」が市内の景色などをモチーフに手がけました。


市によりますと、置き配バッグの導入によって再配達をおよそ8割削減できた自治体もあるということで、伊予市環境政策課の河本祐貴主任は「自宅前に置くだけで大きな効果があるので、ぜひ使ってほしい」と話しています。


市では今月から応募を受け付けていて、抽せんをしたうえでことし11月ごろに市民2000人に無料で配布することにしています。


配信元:NHK 愛媛 NEWS WEB

配信日:2025年8月4日


今回のこの報道に関して


再配達を減らすための「置き配バッグ」の無料配布は、伊予市らしい現実的で先進的な取り組みです。

今回のような地道な施策こそが、ゼロカーボンシティ実現への着実な一歩となります。


宅配便の再配達は、ひとつの配達に対し二度・三度と走るトラックを生み、余計なCO₂を排出します。

つまり、配達の“ムダ”を減らすことは、そのまま地球環境への負荷軽減につながるわけです。


しかし、この取り組みの意義はそれだけにとどまりません。

再配達の削減は、ドライバーの長時間労働や過重なスケジュールの改善にもつながります。

物流現場では人手不足が深刻化し、「再配達に追われる毎日」が働く人々の健康と意欲を蝕んでいます。

そうした背景を踏まえると、今回の伊予市の施策は“人”にも“環境”にもやさしい二重の意味を持つ政策といえます。


さらに、市内在住の自然画家によるデザインを採用した点も見逃せません。

住民の暮らしに寄り添う地域らしさを演出することで、単なる環境対策にとどまらず、「持ちたい」「使いたい」と思える日常品としての魅力が加わっています。


住民一人ひとりの小さなアクションが、都市全体の持続可能性を支えていく。

伊予市の今回の試みは、地域と個人とが連携しながら未来を創る好例として、他自治体の参考にもなるでしょう。

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