HaTaキャリ 憧れの仕事につきながら、仕事を覚えて行くにつれて自分の働き方に疑問を感じ、転職を考え始めた女性②

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HaTaキャリ 憧れの仕事につきながら、仕事を覚えて行くにつれて自分の働き方に疑問を感じ、転職を考え始めた女性②

働きたいあなたへのヒント HaTaキャリ シリーズ6 第2回(2020年9月配信)

働きたいあなたへのヒント HaTaキャリ シリーズ6 第2回(2020年9月配信)

☆シリーズ6 憧れの仕事につきながら、仕事を覚えて行くにつれて自分の働き方に疑問を感じ、転職を考え始めた女性。


大窪さん(仮名)27歳 女性 美容師。働き方に疑問を感じ転職も考えている。家族:両親と妹


◇前回のあらすじ

専門学校を卒業して憧れの美容師になった大窪さん。キャリアコンサルタントとの面談で、これまで仕事をどんどん覚えてがんばってきたけれど、ますます仕事が忙しくなって休みも取れない日々が続くようになって、疲れてモチベーションが下がっていることを話します。そんな中、妹の働き方と比べて、自分の働き方に疑問を感じていることや、仕事を辞めようと思っている気持ちを漏らします。

(以下前回からの続き CC=キャリアコンサルタント)


CC

「お店を辞めようかと思っている?」


大窪さん(仮名)

「ええ…。」


CC

「今、お店は忙しくてしんどいけれど、これまでお世話になっている店長さんに休みたいとは言えない。それで、お店を辞めようと思っているのですか?もう少しお話聴かせてもらえますか?」


大窪さん

「うん、今すぐ辞めたいってわけじゃないんですよ、迷惑をかけることくらいわかっていますし。でも、最近、美容師の仕事はもういいかなって思うこともあって…。」


CC

「もういいかなと?美容師のお仕事はなりたかった仕事だし、いろんな技術も身につけて、お客様もついてきたから、もっとがんばらなきゃいけないともおっしゃいましたね。」


大窪さん

「それは、まあ、そうなんですけど…。私、子供のころ母に連れられてよく近所の美容室に行っていたんです。その店のスタッフの方が皆すごくやさしくてきれいで、それで美容師にあこがれていたんです。でも、父は高校卒業して美容師を目指すことに大反対だったから、専門学校の学費を出してくれなかったんですけど、私どうしてもなりたかったから、今のお店にアルバイトで入って、お手伝いしたり教えてもらったりしながら、通信で資格を取ったんです。」

《ご参考》教育訓練給付制度<厚生労働大臣指定教育訓練講座>検索システム

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教育訓練給付制度検索システム


CC

「あこがれの美容師になるために努力されたんですね。美容師になってからも、がんばってこられたんですよね。」


大窪さん

「そうなんです。お店には、通信教育の学費を少し出してくれたし、ちゃんと社員にしてもらったから、恩返しじゃないですけど、お店のためにもがんばってきたんです。」


CC

「大窪さんは、お店を辞めようかどうしようかと迷っていらっしゃる?」


大窪さん

「うーん、そうですね…。美容師の仕事って、ちょっと華やかできれいなイメージがあるかもしれないですけど、もちろんそういう面もあるしやりがいもあるんですけど、結構大変っていうか きついこともあるんですよ。休みがなかなか取れないだけじゃなくて、お店開けている間はほとんど立ったままですし、忙しい時はお昼を食べる暇もないこともありますし、手荒れだって…。」


CC

「お休みが取れないだけじゃなく、仕事中に体がきついこともあるんですね。」


大窪さん

「ええ、それでもこれまで、早く一人前になって店長や先輩に認めてもらいたかったし、父の反対を押し切ってなった仕事だから、がんばってきたんです。」


CC

「お世話になっている店長さんや先輩だけでなくお父様にも認めてもらいたくて、がんばってこられたんですね。」


大窪さん

「そうなんですよ。去年くらいから、先輩が担当していた大事なお客様や、ちょっと難しいお客様なんかも、私に回してくれるようになってきて、頼りにされているみたいで、私も一人前になれたかなって思うと、うれしかったんです。1か月の売り上げがグループ店の中で一番になったこともあるんですよ。でも、実は・・・店長がいなくなるかもしれないんです。」


CC

「店長さんがいなくなる?」


大窪さん

「店長、自分でお店を始めるかもしれないんです、すごく腕がいいしお客さんもついているから。この業界ではよくある話ですし。それに、頼りにしている先輩も産休になったら、私はどうすればいいんだろうって思うと、若いスタッフも入ってきたし、何かもういいかなって…。」


CC

「もし店長さんがいなくなって、先輩も産休になったら、お店のことや大窪さんの仕事がどうなるのかと不安なんでしょうか?」


大窪さん

「不安…まあそれもありますね。」


CC

「さきほど、店長さんがいなくなるかもしれない、お店を始めるかもしれないとおっしゃいましたね。店長さんと何かお話しされたのですか?」


大窪さん

「いえ、そういうわけじゃないんですけど、他の店ではそういうこともよくあるみたいで。自分のお店持ちたいって思うのもわかるし、お客さんを回してくれるのも、私を頼りにしてくれているだけじゃなくて、うちの店長もそうなのかなって思うことがあって…。何か勝手に思っているだけなんですけど…。」


CC

「大窪さんを一人前に育ててくれて認めてくれた店長や先輩がいないお店って、ちょっと想像できないということでしょうか?」


大窪さん

「できないですよ、そんなの嫌ですよ、もしそうなったら。」


CC

「もしそうなったら?」


大窪さん

「うーん、そんな風に考えるからいけないのかもしれませんけど、最近考えてしまうんですよね。私も、あこがれていた仕事につけて、高校卒業してからだともう10年近くがんばってきたんだから、もういいかなって…。正直、このまま仕事を続けるより、ちょっとのんびりして、何か違うこともやってみたいなって思うこともあって…。」


つづく


《ご参考》バーンアウト(燃え尽き)症候群

それまで仕事や物事に没頭していた人が、なんらかのきっかけで、あたかも燃え尽きるように活力を失ったときに示す心身の疲労症状をいいます。その原因は、一つのことに一定時間以上集中してがんばり過ぎることが考えられます。何か目標や役割として努力を続けることは、成長する上でとても大切なことですが、自分の限界を超えて無理にがんばり過ぎてしまうと心が折れてしまいます。また、目標を達成したときにも一気に力が抜けてしまい、燃え尽きを感じることもあります。

 ↓ ↓ 

〇こころの耳~働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト~ 厚生労働省

〇こころの耳~働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト~ 厚生労働省

こころの耳


次回予告

大窪さんが美容師の仕事を辞めようかと迷っていることを知ったキャリアコンサルタントは、大窪さんの不安な気持ちや迷いに寄り添い、これからの仕事や働き方、周囲の人について思うことを聴いて行きます。大窪さんも、キャリアコンサルタントに話をする中で、迷う気持ちを整理して、自分自身の問題にも気づき始めます。


以上

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