2019年3月掲載
皆さんこんにちは。キャリアコンサルタントの福積千佳子です。
私は、何度も転職経験がありますが、辞めた理由はいろいろでした。
思い返してみると、社会人としての自覚が足りなかったと、恥ずかしくなることもあります。
例えば、自分が必要とされているのか確認したくなって、些細な理由で「辞めたい」と言ってしまい後に引けなくなったことがありました。
ミスが続いて逃げ出したくなって、「辞めます」と上司に言ってしまったこともありました。
一方、人間関係で真剣に悩んでいるのに、親身に相談に乗ってもらえなかったために辞めたこともありました。
辞めたい思いを打ち明けた時の上司の反応も様々でした。
「分かった、仕方ないね」とあっさり言われてしまうと寂しい思いでした。
「石の上にも三年だ。もう少し頑張ってみろ」と言われても、励まされているのか、会社の都合で辞める時期を先送りにされているのかわからなくなったこともありました。
「辞めたいと嘆く社員ほど、簡単には辞めない」
「辞める人に、その理由を聞いたり慰留したりするだけ時間の無駄。」そんなことはありません。
もちろん、辞める方にもいろいろな事情や思い違いもあるでしょう。
企業は、慰留するより代わりの人材を探すことを優先せざるを得ない場合もあるでしょう。
私は、結果的に辞めることになるとしても、上司や人事担当者ができるだけ丁寧にその人の話を聴くことは大切だと思います。
しっかり話を聴いてもらえれば、その人は気持ちに区切りをつけて次の仕事へ進みやすい。
その後は、お客様やサポーターになってくれるかもしれません。
一方、企業にとっても、社員の定着に必要な課題が見えてくると思います。
このように、あえて辞める人の話を聴く時間を作れる会社は、社員の定着率や満足度を上げながら発展できるのではないでしょうか。
人の入れ替わりの多いこの時期、そんなことを思います。
キャリアコンサルタント 福積千佳子