生活安全企画課の中に「犯罪抑止対策分析・指導係」を新たに設置
愛媛県警察本部は「闇バイト」による犯罪を事前に防ぐため、今年度から対策を推進する新たな係を設けるなどの組織改編を行い、犯罪抑止対策をいっそう強化することにしています。
愛媛県警察本部は今年度から組織改編を行い、SNSなどを通じて募集する「闇バイト」による犯罪を事前に防ぐため、防犯対策などを担う生活安全企画課の中に「犯罪抑止対策分析・指導係」を新たに設置しました。
また、県内で去年1年間のSNS型投資・ロマンス詐欺による被害額が10億円以上に上っていることを受けて、今年度から犯罪捜査と抑止対策をより効果的に行うため、これまで特殊詐欺の捜査を担っていた組織犯罪対策課がSNS型詐欺の捜査も担当することになりました。
さらに来年、県内で開催される「全国植樹祭」の警備体制を強化するため「警衛対策課」の人員を12人から32人に増やしたということです。
このほか、県内に16ある警察署のうち12の署で署長が交代し、愛南警察署の副署長には県警で初めて女性が就任しました。
愛媛県警察本部では組織改編を通して犯罪抑止対策などにいっそう力を入れることにしています。
配信日:2025年4月25日
今回のこの報道に関して
愛媛県警が今年度から「闇バイト」対策を本格強化するため、組織改編を行ったことは、社会の変化に即応した重要な取り組みだと感じます。
SNSを通じた闇バイト型犯罪は全国的に深刻化しており、特に若者層を中心に被害や加担が拡大している現状を考えれば、今回の体制強化は時宜を得たものです。
新たに生活安全企画課内に設置された「犯罪抑止対策分析・指導係」は、従来の単なる事後対応ではなく、犯罪を未然に防ぐための分析や啓発活動に力を入れることが期待されています。
特に、SNS上での犯罪リスクを早期に察知し、被害を未然に防ぐ体制の整備は、今後ますます重要性を増すでしょう。
また、県内のSNS型投資詐欺・ロマンス詐欺による被害額が10億円を超えていることを踏まえ、組織犯罪対策課がこれらの新たな詐欺犯罪の捜査を担う体制に改められたことも注目すべき点です。
デジタル技術の進展に伴い、詐欺手口も複雑化・巧妙化しており、捜査・抑止の両面での専門的な対応が求められています。
さらに、来年の「全国植樹祭」開催に向けた警備体制の強化や、愛南署副署長への県警初の女性登用といった人事面の変化も、組織の柔軟性と多様性を意識した動きとして評価できるでしょう。
愛媛県警の今回の組織改編は、「防ぐ警察」への一歩を確実に進めるための土台となるものです。
今後は、これらの取り組みがどれだけ具体的な犯罪抑止効果につながるかを注視しつつ、県民一人ひとりが防犯意識を高め、警察と協力して安全な地域社会づくりを推進していくことが重要だと改めて感じます。