お仕事コラム第92回【10年後に残る仕事】

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お仕事コラム第92回【10年後に残る仕事】

2025年1月掲載

2025年1月掲載

「10年後になくなる仕事、残る仕事」という特集記事がありました。

今からおよそ10年前に、ある新聞社が運営するサイトに出ていたものです。

大まかに言うと、営業、販売、事務などの仕事は人工知能(AI)に代わられることが多く、医療や福祉、相談、援助など人へのサービスに関する仕事は残るという内容でした。

そのころ既に製造業を中心にロボットの導入が進んでいて、人のする多くの仕事がなくなるとも考えられていました。

 

その記事の10年後の今はどうでしょう。

確かに、AIやロボットの活用は急速に進んでいます。

身近なところでは、生活用品の量販店のセルフレジ。

ネットのAI機能を使って、求人応募書類を作っている人もいるようです。

AIやロボットが、様々な場面で仕事の効率化や省力化に役立てられています。

一方で、10年前、将来も残るといわれた仕事や、なくなるといわれた仕事の多くが残っているのはなぜでしょう。

医療や福祉の現場でも、AIの活用やロボットの導入がされている所は少なくありません。

営業、販売、事務の仕事は、まだまだ人が中心です。

人手不足といわれる業界でもそうです。

 

その主な理由は、人でなければできない仕事だからです。

職人技といわれるような繊細な技術。知恵や工夫。

共感や心配り。

また、他人よりもすぐれたスキルを磨いて、自分にしかできない仕事をつくる能力。

自分にもできる仕事を深めていく努力など。

人への信頼や安心も求められているのでしょう。

企業としては、長く働いてくれる次の世代を採用して育てることが大事です。

若手だけでなく、シニア人材の採用。

助成金を使ったリスキリング。

退職した元社員(アルムナイ)の再雇用など。

採用や育成方法を具体的に変えることも考えてみませんか。

人でなければできない仕事の核心は、人にしか教えたり伝えたりできないからです。

そうすれば、これから10年後も仕事はなくならないでしょう。


キャリアコンサルタント 福積千佳子

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