2018年5月掲載
キャリアコンサルタントの福積千佳子です。
私は、個別相談で、就職のこと、仕事のこと、職場のコミュニケーションに関することなどの話を聴いています。
そんな私が最近よく耳にする言葉が、『時代』という言葉です。
例えば、「バブルの時代は良かったけど今はまだ不景気の時代だから・・・」
「人生100年の時代だから定年後も仕事をしたいけど難しそう・・・」
「一緒に働くスタッフ同士の生きてきた時代背景が違うから話が合わない・・・」など。
「時代」という言葉が前向きで肯定的に使われることもありますが、どうも後ろ向きでネガティブなニュアンスを耳にすることが多いのです。
確かに、生活や仕事に時代背景から受ける影響はあるでしょう。
現実的な問題やいわゆるジェネレーションギャップに戸惑うこともあるでしょう。
でも、自らが直面する問題や課題から、「時代」を理由にして目をそらしたり努力をあきらめたりしていたら、自分にとっての時代は前に進んで行かないのではないでしょうか。
「時代」を言い訳にしていたらきりがありません。
私は、このコラムを掲載していただいている「週刊愛媛職業案内(週刊ワークワーク)」とほぼ同じ時代に生まれ育ってきました。
今、40代の後半になりました。
バブルの時代も、失われた20年といわれる時代も、転職して様々な問題のある職場も、経験し生きてきました。
挫折や紆余曲折もありましたが、後悔も満足もしていません。
それは、自分が生きる時代は選べないし、どんな時代でも人生やキャリアは自分次第と思うからです。
私は、キャリアコンサルタントとして、一人の職業人として、相談者の方と年齢や価値観の違いはあっても、同じ時代を生きている人として尊重する姿勢は忘れないようにしたいと考えています。
そして、これからの「時代」を前向きにとらえてキャリアを積み重ねて行こうと思います。
キャリアコンサルタント 福積千佳子