お仕事コラム 第10回 【採用担当者に必要な共感力】
2018年3月掲載
キャリアコンサルタントの福積千佳子です。
今回は、私が転職の活動をした際の面接の経験談をお話しします。
私はかつて何度も面接を受けました。
思い出してみると、実は、質問に上手く答えられず情けない気持ちになったり、一生懸命な気持ちで面接に臨んだのに通り一遍の質問しかされなくて、「ダメだったんだろうな」と落ち込んだりしたこともありました。
私が面接でよく採用担当の方から聞かれたことがあります。
履歴書を見ながら一社ごとに入社理由、仕事内容、退社理由を細かく聞かれたのです。
正直なところ、特に応募動機もなかったけれど入社できた会社や、知人の紹介で応募したらたまたま採用された会社もありました。
そのような場合、採用担当の方の質問に適当な答えをして表面的なやり取りで終わったものでした。
そんな中で、とても印象的だった採用担当の方がいます。
その方は、面接という場で私の経験を認め、肯定的に話を聞いて下さったのです。
単なる情報収集や評価とは感じられない聞き方でした。
例えば、「たまたま入社した会社なんです」と答えるとその担当者は、「そうですか、たまたま何かのご縁があったんですね。
知人の方は、あなたなら紹介できると思われたんでしょうね」と。
また、半年で辞めた会社については、「半年間がんばってみてから辞めようと決断されたのですね」と話してくれました。
大した事はないと思ったり、引け目に感じたりしていたことにも共感してくれたのです。
私は、自分を認めてもらえた気持ちになり嬉しかったことを覚えています。
勿論、その会社には採用されました。
面接のための時間は、応募する側も採用する側も同じです。
お互いに肯定的に話し合って、共感できるところがあれば、採用だけでなく、その先の前向きな働き方にも繋がるものではないかと思います。
キャリアコンサルタント 福積千佳子