2023年6月掲載
2024年春に卒業予定の大学生の就職活動が本格的に始まりました。
今年は大企業を中心に採用意欲がとても高く、既に数社から内々定をもらっている学生もいるようです。
企業の採用意欲の高まりは大学生に限ったことではありません。
転職を目指している人にとっても、求人数が多くて有利な売り手市場になっているようです。
中小企業の採用選考や多くの求職者にとっては、これからが活動の本番でしょう。
「今年の学生は自分のことを話せない。」ある大学の関係者がこんな話をしていました。
ひとくくりにはできませんが、今の学生の多くは入学してから長い間、ほとんどの授業をオンラインで受けてきました。
サークル活動などの制限も多かったことでしょう。
そのように、相手の顔を直接見て話す機会が少なかったことの影響があるのかもしれません。
今は就職活動においてオンライン面接が増えたとはいえ、対面の面接もあわせて行う企業が多数派です。
採用面接のすべてを対面で行う企業も少なくありません。
「自分のことを自分の言葉で話してほしい」多くの面接官が最も求めていることです。
つまり、応募者には格好良く話すことよりも、真摯に思いを伝えてほしいと考えているのです。
過去よりも未来を語ってほしいのです。
では、応募者はどうすれば良いでしょうか。
応募書類の自己PRや志望動機を練ることや想定問答の準備をすることも必要でしょう。
それ以上に必要なのは、普段から対面コミュニケーションを増やすことでしょう。
その中で、挨拶や言葉づかい、表情や視線にもお互いにあらためて気をつけてみるのです。
「最終面接は対面で緊張しましたけど、言いたかったことが言えましたし、聞きたかったことも聞けて良かったです。」と、ある内定者が明るく報告してくれました。
自分のことを自分の言葉で話すことは、実は就職した後も大切なことなのです。
キャリアコンサルタント 久保賢司