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HaTaキャリ 夫の早期退職を機に、大都市から地方へ移住して再就職活動を始めた女性②
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HaTaキャリ 夫の早期退職を機に、大都市から地方へ移住して再就職活動を始めた女性②
HaTaキャリ 夫の早期退職を機に、大都市から地方へ移住して再就職活動を始めた女性②
働きたいあなたへのヒント HaTaキャリ シリーズ10 第2回(2022年2月配信)
☆シリーズ10 夫の早期退職を機に、大都市から地方へ移住して再就職活動を始めた女性。
小久保さん(仮名)50歳 移住前は民間企業の事務職として勤務 現在移住して就職活動中
家族:夫(57歳 団体職員) 長男(大学生 別居)
◇前回のあらすじ
夫の早期退職を機に、大都市から地方都市松山に移住してきた小久保さん。夫の再就職が決まり、今度は自身の就職活動の相談のためにキャリアコンサルタントの所に来ました。小久保さんは、移住してきた理由や今後も働く目的、就職活動の困難や生活環境が変わったことへの戸惑いを話しました。キャリアコンサルタントは、慣れない土地で生活しながら就職活動に向き合う小久保さんに、安心してもらえるように話を聴きました。
(以下前回からの続き CC=キャリアコンサルタント)
CC=キャリアコンサルタント
「小久保さん、お仕事を探すにあたって事務職希望と言われましたが、他に何かご希望の条件はありますか?お給料がいくら以上欲しいとか、働く時間とか?」
小久保さん
「そうですね、お給料は手取りで25万以上は欲しいですね。働く時間は、土日祝日に休めたら、平日はフルタイムでいいです。でも、条件がいいなと思う求人は、40歳以下という年齢条件が付いていたりして応募もできないですよね。夫は転職サイトなんかも見て探していましたけど、地方の求人情報は少なくて、結局ハローワークで見つけました。私もハローワーク情報をネットで見ているのですが、私の年齢では思っていた以上に無いものですね…。」
CC
「確かに、大都市と比べたら求人の数も種類も少ないですし、希望の条件をすべて満たしているものとなるとなかなか見つからないかもしれませんね。求人の年齢制限も、原則はしてはいけないのですが、一定の理由があれば認められることもあるのです。ただ、求人はタイミングもありますし、もう少し一緒に情報を集めて検討してみましょう。今は、厳しい状況かもしれませんが、それでも年齢など関係なく就職活動をされている人や、移住してきて仕事が決まる方もいますから。」
☞ 《ご参考》
労働者の募集および採用における年齢制限の例外自由に当てはまる例(厚生労働省)
小久保さん
「ええ、年齢のことは制限がない所に応募すればいいんでしょうけど、ハローワークで探してみたら、松山では給料が安いのか事務職で手取り25万以上になる求人は少ないですよね…。『郷に入っては郷に従え』とか、お給料が安くても物価が安いからいいじゃないかって言う人もいますけど、そういう問題じゃないと思うんです。先ほどお話したように子供に仕送りもありますし、夫の給料も下がりましたし、将来のことを考えたら、やはりお金が一番大事ですよね。」
《ご参考》 〇グラフで見る賃金構造基本統計調査 令和2年(厚生労働省 愛媛労働局)
☞
厚生労働省 愛媛労働局【第7図 全国と愛媛の差(所定内給与月額)令和2年調査】
《ご参考》 〇消費者物価地域差指数(令和2年 総務省統計局)
☞
総務省統計局【小売物価統計調査(構造編)】
CC
「ところで、小久保さんは事務職をご希望とのことですが、今までどのようなお仕事のご経験があるのか聞かせていただけますか?」
小久保さん
「ええ、今日、履歴書を持ってきたんですよ。見ていただけますか。久しぶりというか、本格的な就職活動は学生の時以来なので、初めて作ったようなものなのですが。」
CC
「パソコンで作られたのですね。見やすく作られていますね。写真の印象もいいですね。」
小久保さん
「夫は履歴書を手書きで作っていましたけど、手書きの方がいいのでしょうか?職務経歴書はパソコンで作るつもりですけど。」
CC
「履歴書は、応募先から指定された方法で作ればよいですよ。今は、パソコン作成でも手書きでもどちらでも良いという企業が増えましたし、応募先の書類選考に応募書類をメールで送ったり、WEBでホームページなどからエントリーすることもありますからね。どちらの指定もなくて迷った時は、私は手書きをお勧めします。」
《ご参考》採用担当者に聞いた!履歴書は手書きとパソコン作成のどちらが良い?
☞
履歴書は手書きとパソコン作成どちらが良い?採用担当者の生の声とメリット・デメリット(採用に関するアンケート 転職・求人サイトdoda 2018年12月調べ)
CC つづき
「履歴書によると、小久保さんは金融機関に長くお勤めだったんですね。そこをお辞めになってシステム開発の会社に転職されたのですね。それぞれどのようなお仕事をされていたのですか?」
小久保さん
「ええ、卒業して金融機関に入ってから6年くらいは営業店で事務職だったのですが、本店に異動になってからは営業企画部門で販売促進キャンペーンの企画事務をしたり、商品のパンフレットや事務処理マニュアル作りなどもしていました。辞めてからは子会社のシステム開発会社に元の上司の紹介で再就職して、総務関連の事務をしていました。そこでも店舗で使うシステム操作のマニュアル作りとか、開発のスケジュール管理やコスト管理なども担当していました。産休や育児休暇は取りましたけど、子供が小さい時も託児所にあずけて、ずっと仕事をしてきました。」
CC
「25年以上もの間、ずっと家事や子育てをしながら、幅広いお仕事のご経験も積み重ねながら、がんばって来られたのですね!履歴書にそのようなお仕事の内容も書かれるといいですよ。」
小久保さん
「…ありがとうございます…。履歴書に書くのですか、職務経歴書に書けばよいのでは?」
CC
「そうですね、職務経歴書にもお仕事の内容を書くのですが、履歴書にも書いておくと良いですよ。入社した会社名の下の行に簡単で良いので。そうして履歴書にも小久保さんの情報を盛り込んでおくと、履歴書の見やすさにわかりやすさがプラスされると思います。小久保さんの経歴や経験がよくわかると、採用担当者が関心を持ちやすくなりますよ。意欲も伝わるかもしれませんね。」
《ご参考》応募書類の作り方(履歴書P11 令和2年5月 厚生労働省より)
☞
ハローワークインターネットサービス(履歴書・職務経歴書の書き方)
CC つづき
「小久保さんは、事務職のご経験が長いことから事務職を希望されているのですか?他に何か考えられるお仕事はありますか?」
小久保さん
「ええ、私、今までの仕事は好きでしたし、この歳になると何か新しい仕事をすると言っても経験がないと難しいでしょう。他の仕事と言っても、松山ではホテルの接客サービスとか介護の求人は多いみたいですけど、お給料もそんなに高くないですし休みが不規則でしょう。私にはちょっと難しいです…。」
CC
「そうですね、小久保さんは家計収入のために働くことが一番の目的ということでしたから、まずはご経験やスキルが生かせそうな事務系の仕事から探してみましょう。働き方としては、正社員がご希望ですか?契約社員とか派遣という働き方も考えられますか?」
小久保さん
「うーん、そうですね、実はこちらに来てから短期の派遣の仕事をしてみたのですが、できれば正社員の方がいいです。今までも共働きで、夫の扶養には入っていなかったので、派遣でも社会保険(年金、健康保険)をかけてもらえる所にしたいです。とりあえず子供が大学卒業するまでの4年間はお金にこだわりたいですね。その後は、主人が年金をもらえるようになる頃までは、私も働こうかなと思っています。せっかく松山に移住してきたのですから、夫の仕事も決まったので、私も松山で働きたいです。」
☞ 《ご参考》
社会保険の適用拡大特設サイト(厚生労働省)
つづく
次回予告
小久保さんは、キャリアコンサルタントとの面談の中で、移住して就職活動を始めて感じた疑問や困難をキャリアコンサルタントに話します。キャリアコンサルタントは、小久保さんの話に理解を示し疑問に答えながら、生活環境、求人内容、労働条件などの地方と都会の違いや、就職活動における大事なことについて話をします。その中で、地方に移住して再就職をするという転機にある小久保さんは、自分に合った働き方や夫婦のくらしについて具体的にイメージして行きます。
以上
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