2017年7月掲載
キャリアコンサルタントの福積千佳子です。
これまで約5年間で1800回余り、就職活動に関する相談を受けてきた中でよく言われたことがあります。
「自分の経験に自信がないんです。」
「自分の経歴はありきたりなもので、アピールするところがないんです。」
「私は我慢が足りず何社も転々としてきたから、身についたことが思いつきません。」
求人応募をしたいのに、履歴書の志望動機や職務経歴書の自己PRが書けずに先に進めなくなっているのです。
応募しても採用される気がしないと悩んでいることが、ひしひしと伝わってくる言葉です。
そのような方に、私はよくこう話します。
「悩むことはないですよ。かけがえのない自分だけの人生です。あなたの宝物のような経験を一緒に見つけましょう。」もちろん、そう話しても戸惑う方もいます。
私は、よくお話を聴かせてもらい、問いかけます。
「あなたが当たり前に続けてきたことはありますか?」
「周囲からほめられなくても、大事にしてきたことはありますか?」
「人よりはうまくできると密かに思っていることはありませんか?」などと。
そうすると、少しずつその人らしい経験や生き様が浮き彫りになってきます。
例えば、「挨拶や返事、“報・連・相”は自分からまめにしていました」とか「時間前行動や確認を徹底していました」と。
どんなこともかけがえのないものに見えてきます。
他人と比べて卑下したり、必要以上に誇張したりせず、今の等身大の自分を肯定的に見直してみるのです。
そして、より大切なことは、これからどう働きどのように生きて行きたいかということです。
キャリアは、過去、現在、未来へとつながって行くからです。
就職活動では、あなたらしいキャリアを書類や面接を通じて伝え、相手に期待感を持ってもらうことが大切だと思います。
キャリアコンサルタント 福積千佳子