HaTaキャリ 正社員をやめてアルバイトをしながら自分に合った仕事や働き方について悩む女性④

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HaTaキャリ 正社員をやめてアルバイトをしながら自分に合った仕事や働き方について悩む女性④

働きたいあなたへのヒント HaTaキャリ シリーズ9 第4回(2021年12月配信)

働きたいあなたへのヒント HaTaキャリ シリーズ9 第4回(2021年12月配信)

☆シリーズ9 正社員をやめてアルバイトをしながら自分に合った仕事や働き方について悩む女性。


福田さん(仮名)21歳 高校卒業後に正社員で就職した会社を1年で辞めて、現在アルバイト中。

家族:母(会社員) 兄(公務員)


◇前回のあらすじ

母親の勧めで、正社員になるための就職相談に来た福田さん。本当は、今はお菓子販売のアルバイトのままで良いと思っています。キャリアコンサルタントはやりたい仕事や適性について一緒に考えてみるのですが、福田さんの話はあいまいで、むしろ仕事への不安に目を向けてしまいます。そこで、キャリアコンサルタントは福田さんがアルバイトでがんばっている事に目を向けるように話を進めます。すると、福田さんはそれまでよりも明るい表情で自分の考えを話し始めました。

(以下前回からの続き CC=キャリアコンサルタント)


CC

「福田さん、今日は前回の面談でお話したことの続きですが、これからやってみたい仕事やご自分の長所についてお家で考えてみていかがでしたか?何か思いついたことはありましたか?」


福田さん

「うーん、すみません、前にお話したのと同じなんですけど…、何か自分の作ったものがお客さんに喜んでもらえるような仕事ができたらいいな、と思います。自分の長所とかはよくわからないですけど、高校の時は、『よく気がつくね』、みたいなことを言われたことはあります…。」


CC

「よく気がつくね、と言われたのですね。どんな時だったか聞かせてもらえますか?」


福田さん

「私、部活で吹奏楽部だったので、練習の時や大会の前とか、先輩やみんなの楽器の準備とかやっていたからだと思います。あと、練習がつらそうな後輩とかいたら、声をかけてあげたりしていました…。」


CC

「吹奏楽部のみんなのお世話や気配りも福田さんが率先してやっていたから、先輩やみんなからも、よく気がつくとほめられたんでしょうね。」


福田さん

「私だけじゃなくて、先生もみんなも協力してやっていたんですけど。私、就職組だったから授業終わったら補習とかあまりなくて、早く準備ができたし、そういうことが嫌じゃなかったので…。」


CC

「福田さん。よく気がつくこと、自分から進んで準備をしていたこと、まわりを見て気配りができることは、福田さんの長所だと思いますよ。福田さんが吹奏楽部のまとめ役のような存在になっていたのではないかと思いますがいかがですか?」

《ご参考》人生100年時代の社会人基礎力(経済産業省)

《ご参考》人生100年時代の社会人基礎力(経済産業省)

フリー素材:「人生100年時代の社会人基礎力」説明資料スライド2より


※「社会人基礎力」とは、「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」の3つの能力(12の能力要素)から構成されており、「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」として、経済産業省が2006年に提唱したものです。「人生100年時代」や「第四次産業革命」の下で、「社会人基礎力」は年代を問わずその重要性を増していると考えられます。


福田さん

「自分ではまとめ役とか思っていなかったですけど、部活の時は先生もみんなもやさしかったからできたのだと思います。それと、うちは子供のころから母が働いていたので、ご飯作るのとか、家のこととか、母や兄の分まですることがよくあったので。でも、勉強や自分のこともちゃんとやらないと母に叱られたから、がんばっていたかも…。みんなに助けてもらったこともあります。」


CC

「福田さんは、高校時代に吹奏楽部の活動も、お家のことも、ご自分の勉強もがんばっていたのですね。今、福田さんがお話しされている様子は、いきいきとしているなと私は感じましたよ。それから、福田さん。これからやってみたいことは、ご自分が作ったものが人に喜ばれるような仕事と言われましたけど、どのような物を作ってみたいのですか?やってみたいお仕事のイメージはありますか?」


福田さん

「えっと、お料理関係とか、パティシエとか 栄養士なんかも…。」


CC

「福田さん、やってみたいことが見えてきましたね。今言われた、お料理関係の仕事や、パティシエとか栄養士にどうしたらなれるのか、どんな仕事の内容なのか、一緒に調べてみましょうか。」


《ご参考》職業情報提供サイト(日本版O-NET 厚生労働省)

(例)☞職業を調べよう→テーマ別検索→調理する、菓子を作る→「洋菓子製造 パティシエ

《ご参考》仕事選びで重視すること

《ご参考》仕事選びで重視すること

女性600人に聞いた「仕事選び」意識調査(エン・ジャパン 2020年7月)


福田さん

「はい、前の会社の研修で栄養士さんの話を聞いたことがあります。資格があると自信が持てるよ、と言ってました。それで、私、アルバイトのお金をためて専門学校に行きたいです。ちゃんと勉強して、技術も身につけて、資格も取って、お仕事に自信が持てるようになりたいです。」


CC

「福田さん、前向きな気持ちになってきましたね。そうですね、勉強することは、就職の時だけではなく、働き始めた後もずっと大事なことでしょうね。資格を取ることも良いのですが、仕事の自信は、まず仕事を教えてもらって、周りの人に助けてもらって、自分でもがんばって続けて行くうちに、だんだんとついてくるのかもしれませんね。」


福田さん

「あっ、はい。私、自信はないですけど、母が働いているのを見ているので、がんばって働いて、もう少し家にお金を入れて、自分の生活費や欲しいものを買うお金くらいは稼がないと、と思います… 。いつかは結婚もするかもしれないですけど、ずっと仕事はしていたいです。どこかの会社に就職するとかじゃなくても、今のアルバイト先のようなお店でも、みんなが仲良く力を合わせて働けたらいいなと思います。」

《ご参考》結婚希望・出会いについて

《ご参考》結婚希望・出会いについて

第3回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査 P33 内閣府 令和3年6月より


CC

「そうですね、どのような仕事をするかという事も大切ですが、どのような人と一緒に仕事をするかという事も気になりますよね。」


福田さん

「あっ、でも、人間関係は会社に入ってみないとわからないし、あんまりぜいたくなこと言っていたら、就職は難しいと兄に言われたことがあります。前の会社にもやさしい人はいましたし…。今度は仕事の内容もよく調べたいです。」


CC

「福田さん。これからのお仕事に対する考えや気持ちがはっきりしてきましたね。今のアルバイトについても、専門学校へ行くためという目標をもって続けられると良いと思いますよ。専門学校の方も、どんなコースがあるか、お金がどのくらいかかるのか、調べてみるといいですね。今できることからやってみましょう。このことは、お母さまに相談されましたか?」


福田さん

「いえ、まだですけど、兄も専門学校から福祉の方に行きましたし、自分の考えがはっきりしてきたので、ちゃんと話したらわかってくれると思います。」


CC

「そうですね、福田さんを一番わかってくれて応援してくれるのはお母さんだと思いますから、今日お話しされたことをお母さまにもしっかりとお話してみてください。それから、専門学校のことや、将来どのような仕事に就くことを目指すのか一緒に考えてみましょうか。」


☞《ご参考》専門学校を調べるサイトの例:「マナビジョン」(Benesse運営サイト)

 

シリーズ9 おわり


◎その後…

ばくぜんとしていた将来の仕事や就職について、道筋が見えてきた福田さん。やってみたい仕事に生かせるスキルを身につけるために専門学校に行くことを母親に相談し、理解してもらいます。そして、アルバイトを続けながら、自分で決めた目標に向かって一歩踏み出すことにしました。

キャリアコンサルタントは、そのような福田さん自身の意思を尊重して、引き続き相談や情報提供などのサポートをすることにしました。


次回☆シリーズ10(予告)※内容は変更する場合があります。

大都会からUターンして、地方で就職活動をする女性。大手企業を辞めて地元に戻って来たものの、都会とは違ったくらしや仕事の現実に戸惑いながら、新たな働き方や生き方を考えます。 

                                       

以上

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