2021年11月掲載
キャリアコンサルタントの福積千佳子です。
今年も残り少なくなってきました。
経済や社会の活動も回復してきて、年末年始の楽しいイベントの話題も聞こえてきます。
求職中の方の中には、年内に仕事を決めたいと、活発に動いている方も多いことでしょう。
一方、今後の経営を考えて、採用活動を積極的に行い始めた企業も増えています。
ある民間調査によると、「今後数年で力を入れたい人材や組織に関するテーマは?」という質問に、中小企業では「中途採用の強化」との回答が最も多くなっています。
中小企業の『人材育成のあり方』にも変化が起きています。
せっかく採用した人材が長く働けるように、「定着」に力を入れて行こうとしているのです。
例えば、OJT(職場内研修)の見直しです。
どうすれば新しい社員がわからないことを質問しやすいか、困った時に誰に相談したら良いかなど、職場のコミュニケーションついて細かい決めごとをするところもあります。
また、業務の合間に、定期的な個別面談をしたり、さらには勤務時間中に希望する研修に参加する(OFF-JT)の時間を提供したりするところも出てきました。
最近、ある新聞社によるリモートワークを実施している企業に対する調査で、「今後リモートワークを縮小して出社を増やす」という回答が約3割ありました。
その背景には、働く社員の側にも、人に会って話をしたい、現場で仕事を教えてもらいたい、直接相談したいというような思いがあるようです。
収入や効率だけでなく、仕事のやりがいや自分の成長を重視する人が増えているようです。
前記の調査では、「次世代リーダーの育成」「新人・若手社員の育成・活用」が続いて、中小企業の大事なテーマになっています。
働きやすい職場環境づくりやコミュニケーションのあり方。
仕事の評価方法の見直しなど。
どんな取り組みならできそうか。
今後の企業努力や意識改革がさらに必要になりそうです。
キャリアコンサルタント 福積千佳子